2013年8月5日月曜日

プライドがここにあった


この夏のテーマは弟子入り


ということで、お豆腐屋さんが集まり技術を学び合う勉強会に参加してきました。

豆腐屋さんの研修生として、私と豆腐マイスター仲間のかおりんも参加させてもらうことに。

今回、見習いとして招待してくれた樋口豆腐店(池袋)の樋口さん

作業着にテンションあがる。シャンプーハット
ぉぉぉ!!
貴重な経験(と、コスプレ)をしてきましたので、ザクッと、まとめます。


お勉強会ってなぁに、といえば、


お豆腐職人だけでなく、大豆やにがりの生産・仕入れに関わる方々が集まり、

お豆腐の作り方について意見を交わす会です。

といっても会によってテーマが違うようですが。


今回は、にがりをつかった絹豆腐。


え、豆腐ってぜんぶにがりで固めてるんでしょう?
って思いますよね。

私もそう思っていた。

むしろ、何で固めているか、なんてそこまで気にしたことがある人が少ないはず。。。。



お豆腐を固めているものを「凝固剤」(ぎょうこざい)と言います。
そして、凝固剤にもいろいろありまして・・・・という説明は今回抜きにして

(超)ざっくりと、私の絵で、にがりの種類と歴史を理解していただこうと思います。




つまるところ、、、、お豆腐を固めているのに使う、凝固剤は

にがりすまし粉にがり という変遷を得ています。

昭和から始まったお豆腐やさんの中には、すまし粉しか使わない、お豆腐やさんはたくさんあったそう。


豆腐固めるものって「にがり」しか知られてないけど、じつは平成に入るまで「すまし粉」が主流だったらしい。


(味もね、違います。食べ比べると、分かります。ここらへんは今回は割愛!)


でも、原点復帰しよう、にがりの良さを見直そう、というお豆腐屋さんも出てきて、


とっても難しい技術が必要なにがりを使ったお豆腐作りを

みなさんで勉強しているワケなんですね。



お豆腐の作り方を一から、、、、って説明するのも、あとでにします。



持ち帰ってきたことを忘れぬうちに書き連ねたいのです。



実際見てきて分かったのは

勉強会といっても、豆腐の作り方に正解は無いようです。

同じ分量の材料つかっても、同じものはできないのですね。

人の手でつくる、とはそういうこと。

頼れるのは、職人さんひとりひとりの持つ感覚。(カッコいいーー!)

勉強会は、正解を出す場と言うより、互いの「我流」を見せ合う、知恵を分け合う、そんな場でした。





お豆腐を“寄せ”る(にがりを混ぜる)ところ。


 
寄せ方①包丁を使う

寄せ方②ワン・ツー寄せという方法。

試食パクつく私



懇親会で、お豆腐やさんのこんなホンネを耳にした。



こんだけこっちがこだわってるんだから、お客さんだって、食べたらわかってくれる…

つい、そういう意地が働いてしまうんだよな…






苦労を重ねて、こだわって、誇りを持っているからこそ


もしかしたら、


自分からアピールせずにいるのかもしれない。

苦手になっているのかもしれない。


プライドが十分に買い手に届いていないことを半ばあきらめ口調で話す姿。





お豆腐は100円玉を何枚か出せば買えてしまうものだから。

そして、真っ白なお豆腐には、価格の差が示しているものが見いだしずらいのも確か。

(お肉や魚なら、アブラののりをみたり、鮮度をみたりするよね)


どこまで、何も知らない私たち、買い手が、一丁のお豆腐の素材や製造過程に思いを巡らせるのだろう。。。





今日出会った、お豆腐屋さん、大豆農家さん、豆の卸売に関わる方の中には、


私はお豆腐好きだ。豆腐マイスターだ。お豆腐やさんとお友達になりたい。

それしか、伝わらなかったかもしれない。


でも、本当は、私が仲立ちに、メディアに、なれたら、と、おこがましくも思ったんです。



テレビや雑誌がきっかけで、数百人、いや、数十万人が動く。

個人単位でFacebook,Twitter,ブログを介して発信される「口コミ」の威力は絶大。



そんな今だから、消費者からの発信が大きなチカラになるんじゃないかと思うんです。






職人さんが持つプライドは、届ける価値・意味があると信じているのです。

そして、

きっと、まだ多くの人に届いていないだけで、届けることから、始まると思うのです。







0 件のコメント:

コメントを投稿